こんにちは、中小企業診断士の古川里奈です。
本日は、事業再構築補助金ホームページで紹介されている採択事例紹介についてです。
採択事例紹介は、申請を考える全ての人にとって宝の山
採択事例紹介は、事業再構築補助金の申請を行いたい全ての人が見るべき資料の一つです。
もちろん、世の中の事業者は全て異なるため、全く同じ特徴の会社が全く同じことをしようとしており、
だからコピペで申請できる!などということではありません。(そもそもコピペ申請は落ちます)
しかし、全体にざっと目を通すだけでも、
- どのような申請内容の事例が採択されているか
- どのような項目がどのように記載されているか
- 全体の分量はどれくらいか
- 似た業種の人はどのように計画しているか
など、採択されるレベルはこれくらいだという感覚を掴むことができます。
これらの資料の多くはプロが作成しているため、プロの作成レベルの確認になるとも言えます。
なにより、採択レベル・プロの作成レベルの確認によりゴールが明確になることで、
「申請に向け自社はどうすべきか」を決めることができるでしょう。
採択事例紹介~着目すべきポイント
例えば、多くの申請書の最初に記載されてある企業概要を見てみましょう。
- いつから何をやっているのか
- どのような事業を実施しているか
- メディアに出る、表彰を受けるなどの活動の実績はあるか
- 力を入れて取り組んでいることは何か
どの申請書も、時に図などを挿入しながら、これらを説明していることが分かります。
また、全体のページ数を見るとおおよそ全ての計画書が15ページで作成されています。
これは、第一回公募における事業計画書が「15ページまでで作成」を原則としていたためだと考えられます。
同じく事業再構築補助金のホームページで公開されている、下記の「第一回公募を振り返って」動画でも触れられているとおり、事業計画書は長ければよいというものではなく、実際に採択されている計画書は規定のページ数に収まっていることが分かります。
採択事例紹介をどう活かすか
事業再構築補助金の採択事例紹介から、有益な情報が得られることはご理解いただけたと思います。
では、具体的にどのように活かせばよいのでしょうか。
様々な活用方法がありますが、まずは
どこまで自社で対応できるのか?
の検討材料にすることをおすすめします。
事業計画書の作成には、多大なる工数を要します。
以下は、ものづくり補助金の公式ホームページで公開されている、事業計画書の作成に要した時間と採択率です。
図から分かる通り、9割以上の事業者が30時間以上とアンケートに回答しています。
さらに、70時間までは要した時間と採択率に正の相関があるように見えます。
ものづくり補助金についても相当数の事業計画書をプロのコンサルタントが作成しており、
これらの数字のうち多くは「慣れているプロが採択に向けて事業計画書を作成した時間」から
成り立っていると考えてよいでしょう。
事業者の状況別、補助金コンサルを使うべきか
自社の事業ややりたい事業について非常に詳しい担当者の稼働に少なくとも50時間程度空きがあり、
採択事例紹介で紹介されているレベルの資料であれば市場分析・財務分析等も含め作ることが可能
→自社で作成するのがオススメです
自社の事業ややりたい事業については詳しいが補助金向けの計画書の作成は行ったことがない、苦手
審査員が点数を与える市場分析や財務分析に自信がない、やり方が分からない
そもそも時間がなく、計画書を作る暇がない
→補助金コンサルタントに依頼するのがオススメです。
自社で行う範囲を決めておくことで、仮に補助金コンサルタントへ依頼するとしても、
「この部分(例えば交付申請などの事務手続き)は自分で行う」
「コンサルタントには資料作成だけでなく、この部分で事業を実際に行うための助言を貰おう」など、
関わり方が変わることでコストの節約や事業についても効果を高めることができます。
いかがでしたでしょうか。もし四次以降の公募に向け検討を進めている事業者で、
まだ採択事例集を見ていないという方がいらっしゃるようであれば、まずは一通り確認することをおすすめします。
古川経営コンサルティング事務所では、事業計画策定や経営にまつわる
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