アンケート調査の企画~セグメンテーションとターゲティング

こんにちは、中小企業診断士の古川里奈です。

今日は、昨日のブログ記事で有効活用するためにはどうすればよいかを紹介した
「アンケート調査」について、具体的にどのように企画するかや、留意点をご紹介します。

アンケートを企画する際に決めることは

①誰にどのようなアンケートを取るか

②どれくらいの人から回答を回収するか

③アンケートの規模感をどう設定するか

④結果をどう活かすか

の4つです。


少し長くなってしまうため、今日は「①誰にどのようなアンケートを取るか」について
記事を書かせていただきます。

①誰にどのようなアンケートを取るか

これは先日のブログでもお伝えした、「目的」と関連します。
既に出来上がったサービスや製品の評価であれば、
利用者に絞ってアンケートを取ればOKでしょう。

しかしまだ出来上がっていないサービスや製品の調査であれば、
ターゲットの設定は自由度が高く、また有用な回答を集めるためにも非常に重要になります。

なぜなら当然母集団の切り出し方によって、結果も全く変わってくるからです。
さらに、アンケートを取る人数が増えれば増えるほど費用や手間も嵩みます。

インスタ映えしそうなきらびやかなスイーツを欲しいか欲しくないか、
これを10代の女性50代の男性にアンケートを取れば、おそらく正反対の結果となるでしょう。

さらに、同じ10代の女性の中でも、甘いものが好きな人もいればそうではない人もいます。

もし、「10代の女性向けに竹下通りでインスタ映えする飲食店を新規開業」
という条件で市場調査をするのであれば、「10代女性」「竹下通り」
でアンケートを取るのが最も正確な情報を集められるでしょう。

これは、マーケティングにおいては「マーケットセグメンテーション」の概念にあたります。

ざっくりというと、
全員バラバラで統一感のない個性を持つ人ではないものの同一人物の集まりではなく、
「ある程度違いがあり、ある程度同じような人たちは固まる」という考え方に基づいています。

いくつかの基準で人を分類し(セグメント)、
どのセグメントにアプローチするかを決め(ターゲティング)、
そこに適した広告や宣伝を行う(アプローチ)

この流れでマーケティングを行うこととなります。

アンケートを実施する上でも、あらゆる人へ無差別に実施するのではなく、
セグメンテーション、ターゲティングが重要です。

一般に、セグメンテーションにおいてはコトラーが定義した以下の変数がよく使われます。

①地理的変数

住んでいる地域…どの地域か、人口、地域特性、人口密度、気候

②人口動態変数

年齢、性別、世帯規模、ライフサイクル、所得、職業、教育、宗教、人種、国籍…

③心理的変数(サイコグラフ的変数)

社会階層(上流、中流…など)、ライフスタイル、性格

④行動変数

購買状況、嗜好、使用したことがあるか、使用率、ロイヤリティ、知っているか、製品への関心


一般的には、これらの変数がほぼ網羅しており、
アンケートやサービス・製品のターゲティングを行う上でよい基準となるでしょう。

ただし、多様化が進んでいることからこの変数を当てはめることが適しない
サービス・製品も多く存在しています。

提供するサービスや製品の特性を踏まえ、既存の変数に囚われすぎない
最適なアプローチを検討できるとよいでしょう。


古川経営コンサルタント事務所では、事業計画策定や経営にまつわる
あらゆるご相談を受けております。
初回の打ち合わせは無料(ただしZoomのみ)ですので、
お問合せフォームからぜひご連絡ください!

コメント

タイトルとURLをコピーしました