こんにちは、ブルームパートナーズ株式会社の古川里奈です。
創業相談や新規事業の相談では、
「どうやってお客さんを集めればいいですか」
「どう売ればいいですか」
という話になることがあります。
もちろん、集客や営業の方法を考えることは大切です。
ただ、詳しく話を聞いていくと、
そもそも「何を売るのか」がまだはっきりしていない、
ということがあります。
この状態で売り方を考えようとしても、
なかなか具体的な打ち手にはなりません。
売るものが曖昧なままでは、
誰に向けて伝えればよいのか、
どのような言葉で説明すればよいのか、
どこで売ればよいのかも決めにくいからです。
「何を売ればいいかわからない」は、大事な気づき
「何を売ればいいかわからない」と自覚できている場合は、
実はかなり大きな一歩を踏み出していると思います。
なぜなら、考えるべき論点が
「売り方」ではなく、
「商品づくり」や「事業の輪郭づくり」にあると
気づけているからです。
一方で、実際の相談では、
売るものがまだぼんやりしているにもかかわらず、
「どう売るか」で悩んでいるケースも少なくありません。
事業には「商品」か「顧客」の具体性が必要
事業を考えるときには、
少なくとも「商品」と「顧客」のどちらかが
具体的になっている必要があります。
確かな商品やサービスがあるなら、
次に考えるのは「それを誰に売るか」です。
一方で、すでに顧客リストやファン、
強いつながりを持っている人であれば、
「その人たちが買ってくれそうなものは何か」
を考えることができます。
たとえば、既存事業で多くの顧客接点がある場合や、
すでに発信力・影響力がある人の場合は、
顧客が先にある状態から事業を考えられることがあります。
ただし、創業の場合、
顧客が先にあるケースはそれほど多くありません。
多くの場合は、
まず「何を売るのか」をある程度具体化し、
そのうえで「誰に、どう売るのか」を考えていくことになります。
ショーケースが空っぽのケーキ屋さん
たとえば、ケーキ屋さんに入ったとします。
ところが、ショーケースには何も並んでいません。
店主から、
「何でも作れます。ケーキでも、焼き菓子でも、
必要ならカレーでも大丈夫です」
と言われたら、買う側はかなり迷うと思います。
これは、技術がないという話ではありません。
むしろ、技術や経験は十分にあるのかもしれません。
ただ、買う側から見ると、
「何を選べばいいのか」がわからないのです。
ショーケースにいくつかの商品が並んでいるからこそ、
お客様は「これをください」と言いやすくなります。
無形商材ほど、「何を頼めるか」が見えにくい
無形商材では、これに近いことが起こりやすいと感じています。
コンサルティング、デザイン、制作、士業、講師業などでは、
「何でもできます」
「まずはご相談ください」
という表現になりがちです。
もちろん、実際には幅広く対応できることが
強みになる場合もあります。
ただ、初めて見る人にとっては、
何を頼めばよいのかがわからないと、
相談する理由を見つけにくくなります。
「まずはご相談ください」は、
すでに信頼関係がある相手には有効です。
しかし、まだ関係性ができていない相手にとっては、
少しハードルが高い言葉でもあります。
まずは看板商品を一つ決めてみる
だからこそ、創業や新規事業では、
まず「看板商品」となるものを一つ決めてみることが大切です。
最初から完璧な商品である必要はありません。
ただ、
「誰の、どのような困りごとに対して、
何を提供するのか」
がある程度見えていると、
事業の輪郭はかなりはっきりします。
売るものが具体的になると、
誰に届けるべきかが考えやすくなります。
誰に届けるかが見えてくると、
伝え方や売り方も少しずつ具体的になります。
「どう売るか」で悩んだら、一度戻ってみる
「どう売るか」で悩んでいるときは、
一度「何を売るか」に戻ってみる。
創業や新規事業で行き詰まったときには、
集客方法や営業手法を考える前に、
まず「商品」と「顧客」の解像度を確認してみるとよいと思います。
売り方の問題に見えて、
実は売るものの輪郭がまだ見えていない。
そんなケースは、意外と多いのではないかと思います。
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