あなたのブランディング、スパム扱いされていませんか?

こんにちは、ブルームパートナーズ株式会社の古川里奈です。

今日のテーマは「せっかくのメルマガが、会社のマイナスなブランディングになっている!?」です。

「公開されているメールアドレスだから、メーリングリストへ追加しても問題ないだろう」――
そんな軽い判断が、あなたのブランドを静かにむしばんでいるかもしれません。

1. 公開アドレスを勝手にメーリングリストへ入れる――どこが問題なのか

私は中小企業庁が認定する認定経営革新等支援機関です。そのため、中小企業庁Webサイトや自社サイトに連絡用アドレスを公開しています。
ところが最近、まったく登録した覚えのないメーリングリストへ勝手に追加されるケースが増えました。
解除手続きを求められるたびに「なぜ登録した記憶もないのに解除…?」とモヤモヤ理不尽さを覚えます。

もちろん、問い合わせフォーム経由の営業そのものは否定しません。相手が個別に調査し、提案してくれるメールには価値があります。

それに、一斉配信型のフォーム営業であっても、一度きりのものを否定するわけではありません。「参考になるなら次のステップへ」「縁がなければゴミ箱へ」という判断を行うだけです。受信者にとっての負担にはなりません。
問題なのは、許可を得ずに大量のアドレスをメーリングリストへ一括登録する行為です。(特に定期配信されるメールマガジン)

ただ、日本の「特定電子メール法」では公開アドレスなら違反と言い切れません。しかし、違反スレスレの行為によって行われるブランディングは自社にとって本当にポジティブでしょうか。

身近な迷惑行為に例えるならば…

見ず知らずの事業者から勝手にメールマガジンへ登録される行為。これは、いわばずっと自宅のそばで音楽の演奏を行われるようなものです。一度きりであれば「誰かが演奏しているな」と思うだけですし、気に入ったらCDを買うこともあるかもしれません。

でも、興味のない音楽であるにも関わらず延々と演奏し続けられたら、それは明らかな迷惑行為ですよね。

せっかくあなたの事業が素晴らしい商品やサービスを発信しているのに「迷惑だなあ」と思われてしまうことになります。これは、あなたが事業を行う前に描いた理想像に適っているでしょうか。

2. スパム認定がブランドに与える3つのダメージ

メールマーケティングはもちろん重要です。しかし、無許可追加は受信者に「迷惑メール(スパム)」と判断されるリスクを高めます。具体的には次の三つの悪影響が顕在化します。

① 信頼の失墜

「見込み顧客を大切にしない企業」というネガティブなブランドイメージは、一度貼られると剥がれにくいものです。
BtoB なら商談前に Google で検索され、不信の声が見つかれば機会損失は加速度的に拡大します。

② 配信インフラへのダメージ

スパム報告が増えると、メール送信ドメインのレピュテーションが下がり、本来届けたい顧客にもメールが届かなくなる恐れがあります。結果的にマーケティング効率が悪化し、追加コストが発生します。

③ 法的・社会的リスク

なお、日本国内では受信者の同意を伴わない広告メールを原則禁止しています。罰則こそ限定的ですが、行政指導や炎上報道はブランドに深い爪痕を残します。

3. “フォーム営業はOK、無許可追加はNG”というシンプルな線引き

フォーム営業は一般に、
①相手のニーズを調査
②個別にメッセージを作成
③問い合わせフォームや公開アドレスに送る
――というプロセスを踏みます。これは ワントゥーワン コミュニケーションであり、先方に無用な負担をかけません。

一方、メーリングリスト無許可追加は
①同意取得を省略
②一括配信
③解除作業を受信者に丸投げ
という真逆の設計です。両者の違いは明白で、同列に語るべきではありません。

4. リストは量より質――10000人に嫌われても1人を選ぶのか?

「1万人に嫌われても、1人でも購入してくれれば成功」という発想は、長期的なブランディングには致命的です。
不快感を覚えた 9999 人は “ネガティブな語り手” となり、SNS や口コミで影響は拡散します。
顧客生涯価値(LTV)を重視するほど、質をないがしろにした量の追求は割に合いません。

むしろ、興味・課題が顕在化している少数のリストを丁寧に育てるほうが、受注単価・リピート率・紹介率のすべてを底上げします。
「質の高い1件」を得るためのコストは、後々ブランドが受ける損失と比べれば微々たるものです。ブランディングには、ポジティブなものとネガティブなものがあります。マイナスなブランディングにならないよう、メールマーケティングにおけるリストの取り扱いには注意をすべきです。

5. ブランドを守るために今すぐ取るべきアクション

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