経営判断に後悔しないために──コンサルは“助言者”ではなく“思考の伴走者”

経営相談でよくある“違和感”から考えるスタンスの話

こんにちは、ブルームパートナーズ株式会社の古川里奈です。

経営のご相談を受ける中で、何度も耳にしてきた言葉があります。
「コンサルにビジネスモデルを説明したら、『それじゃダメ』『失敗するよ』と言われて… それ以来、誰かに相談するのが怖くなりました」
こうした経験を持つ方は決して少なくありません。

相談をするというのは、経営者にとって大きな一歩です。
だからこそ、私は「答えを出す」のではなく、「一緒に考える」存在でありたいと思っています。この記事では、私が大切にしているコンサルティングのスタンスについてお伝えします。

なぜ私は「答え」より「経営判断の構造」を一緒に見るのか

コンサルタントに相談する時、多くの方が「何が正しいか」を聞きたいと思うものです。
でも、その“正しさ”を他人の判断に委ねてしまうと、のちのち「自分で決めておけばよかった」と後悔することがよくあります。

一見、合理的で正しそうな判断も、自分の言葉で整理されていないと中長期的にズレが生じることがあります。
経営判断において大切なのは、自分で「どう考えて決めたか」を納得できていること。それが、ブレない経営をつくる土台になると私は考えています。

評価軸を共に設計する──後悔しないための意思決定支援

私がコンサルティングで最も重視しているのは、「評価軸を一緒に発明する」ことです。
つまり、AとBのどちらが良いかを決める前に、「何をもって良しとするのか」を明確にするということです。

評価軸は、社会状況や価値観の変化によって重みが変わるものです。
例えば、コロナ前はほとんど気にされなかった感染症リスクが、コロナ禍では重要な評価基準になりました。
こうした変化も含めて「自分たちは何を大切にして決断するか」を見える化しておくことで、判断を後悔するリスクを下げることができます。

事例紹介:「やるか、やらないか」より「なぜ、何を実現したいか」

ある経営者の方が、新規事業を始めるかどうかで悩んでおられました。
以前、別のコンサルから「収益性が低い」と否定され、それ以来決断できずにいたそうです。

私は、「やる・やらない」の判断を急ぐのではなく、それぞれにどんなメリット・デメリットがあるのか、必要な経営資源は何かを丁寧に棚卸ししていきました。
さらに、その方が「本当に実現したい価値」を言葉にし、その価値を届けるために別のアプローチで実装できないかを一緒に考えました。

結果として、「低リスクな形でその価値を実現する方法」にたどり着き、納得感を持って事業に取り組んでおられます。

問いを立てる対話が、経営者の力になる

私が提供しているのは、「答え」ではありません。
それよりも、「どんな問いを立てれば、自分にとっての正解が見えてくるか」を一緒に探す時間です。

経営相談の本質は、「自分自身の考えを整理し、判断できるようになること」にあると思っています。
そのプロセスに寄り添い、問いを立て、思考を深める。そんな“思考の伴走者”として在りたいと、私は考えています。

まずは考えを整理するところから、ご一緒に

今、何かの決断を前にして迷っている方へ。
それは「正解がわからない」からではなく、「何を軸に考えるべきか」がまだはっきりしていないだけかもしれません。

単発のご相談も歓迎です。
評価軸の整理、考えの棚卸しから始めてみませんか?
お気軽にご連絡ください。